【大学編入記】筑波大(情報科学類・併願)

tkb

この記事は筑波大学のH28編入試験の大学編入記です.大学編入記のまとめはコチラの記事になります.


はじめに

研究学園都市にある総合大学です.(個人的に)いろいろとかっこいいです.試験会場には競技プログラミングの大会でよくみる人や競プロの世界では結構有名な人がちらほら見えて、さすが筑波だなぁって思いました。結構競プロ勢が受けに来ます。

筑波の情報学群では情報科学類情報メディア創生学類の併願ができます(出願時にどちらが第一志望か選べます).併願の場合,試験は必然的に数学2題と専門2題の4問を解くことになります(後述します).

また,現在情報学群はTOEICもしくはTOEFLのスコアの提出が必須となっています.出願時ではなく,試験日当日に直接持っていくので気をつけてください.また,僕が受けた年から情報学群では面接がなくなりました.


試験科目と対策

筑波大学の試験は120分の中で,数学2題,物理2題,専門2題の中から合計4題を選択して回答します.ただし,情報メディア創成学類を志望,または併願する場合,情報メディア創生学類の判定の際は物理は採点されませんので,必然的に数学2題,専門2題のみを解くことになります.僕は情報科学類第1志望,併願で情報メディア創成学類を志望していたので,数学と専門についてのみ書きます.また,26年度実施の試験から英語は完全にTOEIC(もしくはTOEFL)のスコア換算になりました.

数学(専門とあわせて120分)

筑波の数学は難しめです(H26の数学はなぜかかなり簡単ですが).分野としては1変数・多変数の微積分,線形代数のみで,微分方程式や応用数学は(多分)出題されません.過去8年分くらい解いた感じでは,【1】が微積分,【2】が線形代数の問題という感じです.数学はみんな10割とはいかないまでも着実に点数をとってくるので,コケることがないようにしてください.僕は2週間前くらいから過去問を解いたぐらいで,筑波のための数学の対策は特にしませんでした.

専門(数学とあわせて120分)

筑波の専門は普段から競技プログラミングの大会に参加している人ならそんなに難しくないです.ソートや探索を始めとした基本的な問題から,ダイクストラのアルゴリズムといったわりと有名なアルゴリズムに関する問題等,幅広く出題されます.自分は移動中に,昔からお世話になっている「プログラミングコンテストチャレンジブック」という本(通称アリ本)を読んでいました.

英語

前述の通り,今は完全にTOEIC(もしくはTOEFL)提出です.ネットの情報を総合して考えるに,情報学群はTOEICの場合730点で満点換算説が有力かと思います.自分はちょうど730で提出しました.応用理工学類では860で満点説らしく,学群・学類によって異なるようです.なお,TOEICの公式認定証は出願時に送付するのではなく,試験当日に試験中に回収するので,絶対に忘れることのないようにしてください.

TOEICは公式問題集を文字通り「繰り返し」解いているだけでも結構スコアがあがります.早めに受け始めて,何度もトライして730近くをとっておくと安心できます.


試験結果と詳細

数学

【1】数学(1)
(1)関数f(x)に関するTaylor展開とその応用
(1-1)はTaylorの展開の公式に適用すれば解けます.(1-2)は自分は解けなかったのですが,平均値の定理に関連した問題だったようです.

(2)1変数関数に囲まれた領域の面積とその極限
a < 0という条件に注意しつつ計算を進めていけば解けます.

【2】数学(2)
(1)2つのベクトルで張られる空間の直交基底
グラム・シュミットの直交化法を用いれば解けます.

(2)連立1次方程式が解を持つための条件とその解
(1)で求めた直交基底(ベクトル)を並べたものが係数行列になっている連立1次方程式です.これといった解答が思いつかなかったため,思いついたものを日本語で書いた気がします.簡単そうでしたがあまり自信はありませんでした.

数学は,問題自体は全然難しくなかったのですが,数学の復習をないがしろにしていた影響で,ド忘れと計算ミスのコンボを連発してしまいました.非常に悔しいです.出来は3〜5割.

専門(情報基礎)

【1】連想配列に関する問題
連想配列を配列と木構造を用いて実装し,それぞれについて探索する関数の穴埋めやオーダを求めた後,両者の比較を行うといった問題です.オーダの問題についてはそうなる理由まで答える必要がありました.問題自体はよくあるオーソドックスな問題だと思います.

【2】有向グラフに関する問題
有向グラフを隣接行列として実装して,ダイクストラのアルゴリズムを用いて2頂点間の最短距離を求める関数の穴埋めをする問題でした.ダイクストラのアルゴリズムを知っていればすんなり解けた問題だと思います.オーダを求める問題では,ここでもなぜそうなるかの説明も答える必要がありました.

専門は特に問題なくできました.出来は9〜10割.

英語

前述の通りTOEIC730で提出しました.なのでおそらく10割.


合否

合格でした.情報科学類の合格者は106人中25人でした.実質倍率は4.2倍ほどです.相変わらず倍率高い…


おわりに

試験当日は受験生のあまりの多さにびっくりすると思いますが,毎年定員の2倍以上が合格してるので,あまり気にすることはないです.

kage

A student at Tokyo Institute of Technology. Programmer.

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